バッテラの起源とは

バッテラのはじまりは大阪やで

関西で「バッテラ」と聞いたら、四角い押し寿司を思い浮かべる人が多いやろ。バッテラは、明治24年(1891年)に大阪の寿司屋「寿司常(すしつね)」の創業者・中 恒吉さんが考案した寿司なんや。大阪らしく、手軽に食べられる工夫から生まれた押し寿司やったんやな。

もともとは「コノシロ」いう魚を使ってたんやけど、だんだんその値段が高うなってな。そこで、より手に入りやすくて安価な鯖を使うようになったんや。それが、今のバッテラの形につながってるんやで。

名前の由来もちょっとおしゃれやねん。ポルトガル語で「小舟」を意味する「バテイラ(Bateira)」から来てると言われとる。酢飯の上に魚をのせた見た目が小舟に似てるから、そんなふうに呼ばれたらしいわ。外国語と日本の食文化が交わるって、なんか大阪らしくてええやんか。

白板昆布のうまみを楽しんでな

バッテラの見た目の特徴といえば、上にのってる薄い白い昆布やろ。あれは「白板昆布」っていって、めっちゃ薄く削られた昆布やねん。見た目が上品やし、なんとも言えん旨みがあるんやで。

この昆布、ただの飾りやないんや。鯖の風味を引き立てたり、酢飯が乾くのを防いでくれたりする役割もあるんや。ほんで、ほんのり塩気も効いてて、バッテラ全体のバランスを整えてくれる名脇役やな。

せやけど、食べ方にはちょっとした違いもあるんよ。白板昆布はそのまま食べてもええし、外してもええ。「絶対食べなあかん」ってもんやないから、自分の好みで選んでええんやで。行儀悪いって思う必要はまったくあらへん。

食べ方も保存も、ちょっとしたコツがあるんや

バッテラは、しょうゆをつけずにそのまま食べるのが基本やって言われとる。酢で締めた鯖と酢飯、それに白板昆布の風味がよう合うから、味付けはこれで完成してるんやな。でも、ちょっと味が物足りないと感じるときは、しょうゆを少しつけてもかまへん。そのへんは自分の舌に合わせてや。

わさびについては、関西のバッテラには入ってへんことが多いけど、好みで添えてもええと思うで。家で食べるときは自由やしな。

保存についてはちょっと注意が必要やねん。気温が15度以下くらいなら、常温で1〜2日持つ言われてるけど、夏場は3〜5時間以内には食べてまう方がええ。冷蔵庫に入れるなら、なるべく野菜室にして、3日以内には食べきるようにしたほうがええわ。ただ、冷やすと酢飯が硬うなりやすいから、できれば早めに食べるのが一番やで。

昔は行楽弁当にもよく入ってたらしいし、今でも家庭で作る人や、専門店で買う人も多いんや。大阪の寿司文化を味わいたいなら、バッテラは外されへん存在やと思うで。

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